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北海道のオンコ(イチイ)の伐採・芯止め事例と注意点とは

更新日:2022年1月31日



北海道の特殊伐採業者「TREESERVICE空師.ngo(ツリーサービス ソラシンゴ)」です。

主に10m以上の高木・大木の伐採をお引き受けしています。



北海道では市町村の木となっていることも多く、馴染みのあるオンコの木。

常緑で密に茂ることから庭木として重宝される木です。季節には雌木に赤い実を付け、小鳥がついばむ光景もよく見かけます。

北海道では「オンコ」の呼び名が一般的ですが、本州では「イチイ」または「アララギ」と呼ばれていますね。

この記事ではオンコの木の伐採について、弊社で作業した事例を交えて紹介します。


オンコ(イチイ)は大木になります


大木になったイチイ(オンコ):写真は長野県

庭では植木として刈り込まれた姿を見ることが多いため、オンコが実は巨木になる木だということはあまり知られていないようです。

オンコ(イチイ)は成長はそれほど早くありませんが、そのまま放置しておけば20m程度までは伸びてしまいます。


日本各地にイチイの巨木の登録があるそうですが、北海道芦別市には「黄金水松」と名のついた天然記念物のイチイの巨木があります。

この木は幹周りが6mを超え、樹高は21mにも成長しており、推定樹齢は2000年近いとも言われています。


寒冷地北海道にも適しているオンコ(イチイ)。

ここまでではなくてもいつの間にか手の届かない高さに成長してしまうことはよくあります。

住宅の周りにあるオンコの場合は、建物や電線、畑などに干渉しないよう管理が必要ですね。


電線との干渉を避ける位置でカットしたオンコ


こちらの現場では、並べて植えられたオンコが歩道からの良い目隠しになっていましたが、駐車スペースのハウスの上にも大きく枝を張っています。

また道路側の電線との干渉も改善したいところです。



そばにある電線にかからない高さまで伐ることになりました。

2m程度短くしただけですが、オンコの木は成長が遅いため、これでしばらくは安心です。

こちらの木は下枝もかなり残っていますので、そのうちまた葉が揃うことと思います。



日当たり改善のために樹高を調整したオンコ




こちらの現場では、イチイ(オンコ)がきれいに等間隔で10本ほど植えられており、いずれも12m超となっていました。

イチイはたくさんの枝を茂らせて立派に育ち、ヒノキとも混ざってちょっとした森のような状態。

隣り合う畑への日当たりが悪くなってお困りとのことで、一部をカットすることになりました。

高さ3mにまで低くしたところ、太陽が差し込むようになりました。


このように垣根や防風林がわりにオンコを植えた場合、広葉樹よりも枝の間隔が狭く密に茂るオンコは影を作りがち。

間引くように伐採すると適度に日差しを取り込めるようになります。


根本まで伐採した庭木のオンコ




こちらのお宅では、門柱横のオンコがかなり大きくなっていました。

元は刈り込んで円錐型に整えていたそうですが、手がかけられなくなってきたことから思い切って伐採を依頼されました。




住宅の間にあって作業スペースが小さいため、柄の長いホールソーで届く範囲の下枝をカット、最後は登って上から伐って作業完了です。


このような住宅密集地にあるオンコの場合は、大きくなるとお隣への日差しや風通しの問題が出てきます。

葉が密に茂るオンコならではの悩みでもありますが、手に負えないときは伐ってしまうのもやむを得ないかもしれません。


オンコの木を伐採するときの注意点とは



強剪定したオンコ 回復には時間がかかる

オンコ(イチイ)を短くしたいときには、枯れる可能性を考慮しなくてはなりません。


オンコは刈り込みに強い木として知られていますが、強剪定には弱いのです。

バッサリとトップを落とすということは、強剪定したのと同じ状態ですので、時には枯れてしまうことも。


またオンコの木は、萌芽力があまり強くないため、下葉が少ない状態で芯止めをした場合は再び茂るまでにかなり時間がかかります。

葉が残っていないときにはそのまま枯れてしまう場合もよくあります。


ですからオンコの場合、大きくなってしまってからバッサリ伐るより、できればこまめに高さを詰めながら管理するのがおすすめです。

枯らしたくない場合には毎年1mずつ短くしていき、徐々に希望の樹高にまで下げるというやり方もあります。


ちなみに、オンコは日陰のほうが好きなようで、日当たりが強い部分があるときに一部が枯れ込んでくることがあります。

また病害虫は少ないのですが葉が密集しすぎて内部が蒸れるようになると、内側から茶色く枯れてくることも。

対策としては剪定しながら枝をすいて風通しを良くするなどして、改善を図る方法がありますが、この作業は弊社「TREESARVICE 空師.ngo(ツリーサービスソラシンゴ)」では行っていません。

庭師さんや造園屋さんにご相談くださいね。



伐ったオンコの活用法

オンコの木は緻密で固い材質のため、狂いが少ない材木です。

建材にも使われますし、表札や彫刻材にもいい材質なんです。

だから伐採後の幹から良い部分を選んで、ちょっと工作に活用するのもおすすめ。


伐採後、弊社で適度な大きさに玉切りしますので、保管場所があるなら敷地内で活用されるか、ネット上で欲しい人を募集する掲示板などを利用されるのもいいと思います。


処分が必要な場合は別料金になりますが弊社で手配いたしますのでご相談ください。


オンコ(イチイ)の伐採管理 まとめ

オンコは北海道では身近な庭木です。

成長がゆっくりで手入れもしやすく丈夫な常緑樹ですが、そのままにしておくと大木になる可能性も。できるだけこまめにお手入れするのがおすすめです。


高さ10m以上になってしまったオンコの木の伐採や芯止め、枝払いは弊社にご相談ください。

ご相談はメールやお電話でお気軽にどうぞ。


 

弊社では、10m以上に育った大きな木をメインに伐採・枝打ちや芯止めを承っています。このブログではこれまで行った様々な伐採事例を紹介中ですので、合わせて参考にしていただけると幸いです。


お問い合わせ・お見積り依頼はお気軽にどうぞ。道内どこでもお見積りできます。



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