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ヤチダモの高所伐採|北海道の高木

更新日:2022年2月2日

ご覧頂きありがとうございます。

北海道の特殊伐採チーム「TREESERVICE空師.ngo(ツリーサービス ソラシンゴ)」です。主に10m以上の高木・大木の伐採をお引き受けしています。



ヤチダモは北海道にはたくさんある広葉樹。街路樹としても活用されています。樹高20mから30m、太さも直径1メートルを超える大木になることも多い木です。

そのため、空師としても作業のしがいがある木なんです。


今回はヤチダモを高所伐採した現場を2つご紹介します。


倉庫にかかっているヤチダモの芯止め作業


今回の現場のヤチダモは、倉庫の屋根を遥か超えて伸びていました。

大体18mの高さだったので、ヤチダモとしてはまだまだ伸びしろがあるのですが、のびのびと枝を広げて茂っています。

ちょうど倉庫に大枝がかかっていることや、足元にはビニールハウスがあることから、処分を考えておられたようです。



倉庫の屋根を傷めないように、慎重に枝下しをしながら切っていきます。

写真は枝をすべて払い、幹だけになったところ。

このヤチダモは幹回りはとても太く、チェーンソーの刃が届かないかと思うほどでした。

幹がまっすぐ伸びているのが写真からわかるかと思いますが、これがヤチダモの特徴です。

ヤチダモはまっすぐで製材しやすいことや、木目が美しいことから家具材やフローリング材に多く使用されます。

また硬いながら柔軟性もあるのでテニスラケットやホッケースティックなどスポーツ用品の素材になることもあります。




当初は根元まで切り倒す予定でしたが、途中で依頼主様からご希望があり、地上から5mほどのところで留めることに。

とても立派で存在感のある木でしたので、やはり全部伐ってしまうのは惜しいと思われたようです。

今は幹だけですが、また季節には枝を伸ばしてくれることと思います。


農家とヤチダモのつながり

昔から農家の庭先に植えられることも多いヤチダモ。

質の良い木材がとれるため、大きくして木製の農機具に加工する目的もあったと言われます。

またヤチダモの芽は春の遅い時期に温かくなってから開きます。ヤチダモの芽が開いたら、もう霜がおりる恐れはありません。露地植えの作物を作り始める目安として活用されていたそうです。


そのためか、空師へのヤチダモ伐採の依頼も農家様からのものが多くあります。


大木のヤチダモを特殊伐採

また別のお宅で、これまで何十年もこの土地の畑を見守ってきたかのような、大木のヤチダモに出会いました。



畑を見下ろす位置に立ち、たくさんの枝を伸ばしているヤチダモ。

ヤチダモにしては珍しくやや下の方からも太い枝を出しています。




大変立派な木でしたが、斜面に立つ形で根を張っていましたので、少々危険な状態でした。裏側に回って見ると根元が露出してしまっています。



いつものように左右の下から少しずつ枝を落としていき、幹だけになったところでちょっと一息。

木の下に広い畑が見えるようになりました。

それにしても堂々とした立派な幹です。




このお宅にはヤチダモの木がもう1本。

こちらの木はよりヤチダモらしいすらっとした姿でしたが、倉庫の間の狭いスペースで育っています。

これはロープワークでの特殊伐採でないと伐るのは難しいでしょう。


実際、他の業者様に相談されたときは、倉庫を壊したうえで重機で引っ張って倒す方法を提案されたそうです。それだと作業が何倍にもなり、費用もかさんでしまいますね。


空師三浦のひとこと

実はこちらの依頼主様宅は畑の真ん中に建っているのですが、家の周囲を大きな木が囲んでいます。

大風で倒れてこないか、不安に思っておられたようです。

今回はヤチダモのほかにもカラマツ、トドマツ、梅の木など倒木の恐れがある大きな木を伐らせていただきました。


このヤチダモの木もそうですし、他の松の木も倉庫の脇に生えている状況。

今もお仕事に使っておられる倉庫ですから、破損などないように注意して伐採作業を進めさせていただきました。

「古いから壊れてもいいですよ」と言ってくださったお気遣い、嬉しかったです。

多少苦労しましたが、チームで手分けし数日かけて事故や破損なく片付けまで終えることができました。


北海道のヤチダモは大きくなる





ヤチダモは冷涼な気候を好む木なので、生育環境が合っている北海道でよく育ちます。

漢字では「谷地ダモ」と書くことからわかるように、谷など流れのある湿地でもよく育ち、材木として重宝されてきました。


雪虫が雪が降る直前の季節に一斉に飛び立つ様子は北海道ならではの風景ですが、雪虫はそのときヤチダモの木を目指して飛んでいるというのは意外と知られていませんね。

どこでも雪虫が見れるということは、ヤチダモの木も周囲に多いということです。


ところで北海道の網走市には、能取湖のそばに「美岬ヤチダモ」と名前の付いた推定樹齢300年の巨木があります。樹高は何と36m、幹周りは460cmもあります。


そこまで大きくなる木は稀ですが、敷地内にヤチダモがある場合はまだまだ大きくなるかもしれない、と覚悟しておいたほうがいいかもしれません。

ヤチダモは落葉樹ですので、あまり大きくなると落ち葉の処理も大変ですね。


今回の記事でご紹介したように、全部伐らないでご希望の高さまでに短くすることもできます。

気になる大きなヤチダモがあれば、空師にぜひご相談ください。


 

弊社では、10m以上に育った大きな木をメインに伐採・枝打ちや芯止めを承っています。このブログではこれまで行った様々な伐採事例を紹介中ですので、合わせて参考にしていただけると幸いです。


お問い合わせ・お見積り依頼はお気軽にどうぞ。道内どこでもお見積りできます。


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