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空師ってどんな仕事?空師と山師の違いを比較してみた

更新日:2022年2月2日


特殊伐採をする空師

ご覧いただきありがとうございます。

北海道の特殊伐採業者・TREESERVICE空師,ngo(ツリーサービスソラシンゴ)です。

主に10m以上の高木・大木の伐採をお引き受けしています。



「空師」とはなんのこと?

「空師」の読み方は「そらし」。

この数年、テレビの特集で取り上げられることも増えてきたので、聞いたことがあるかもしれません。

しかし「空師」って造園業や林業に携わる人以外は、ほとんどなじみのない職業ではないでしょうか。

この記事では弊社のメイン事業でもある「空師」ってどんな仕事なのか、少しご紹介します。


空師とは日本古来から伝わる伝統職業

空師は、山や森林の多い日本で古来からある職業です。

杉や松など数十メートルの高い木に登り、手入れのため、もしくは木材として切り出すために作業をします。


ビルなど高い建物がなかった時代には、木に登る職人は地上から見上げるとまるで空で仕事をしているように見えたことでしょう。

そんな「空に一番近いところで働く人」が「空師」と呼ばれるようになったのもうなづけます。


ちょっと昔の空師の様子を想像してみると・・・?

当時の木に登る道具は、「ぶり縄」や「地下足袋」。

感覚を研ぎ澄ませて、職人の技術のみで登っていく様子が目に浮かびます。


チェーンソーなんてなかった時代です。

「手鋸」「手斧」の手作業で人力のみで大木を切るのは、どれだけ労力がいる作業だったでしょう。 現代ではすごくいい道具が充実していますから、ある程度道具の力に頼って作業している部分があります。

本当に昔の空師さんには頭が下がります!


現代社会でも空師は活躍中

現代では、高層ビルや電柱など高い建造物がたくさん。

だから「空に一番近いのは空師」とは言えなくなりました。


でも現代ならではの、空師の活躍できる現場があります。


例えば・・・

  • 歴史建造物のある敷地で巨木の枝はらいが必要になった

  • 住宅密集地の裏庭ですくすく育った大きな木がご近所に迷惑になっている

  • 台風で根こそぎ倒れてしまった大木をどうにかしたい

  • 傾斜地に伸びている高木が土砂崩れの影響を受けるかもしれないと不安


といったケース。


力持ちの重機や高所作業車でさっさと作業ができればいいのですが、大きな機械が入るスペースがない場所がたくさんあります。

そんな現場では、身一つでひょいひょいと登っていける空師の技術が必要になります。


昔と比べて空師の職人は減っていますが、ごく近年は空師に憧れて修行を積んでいる若い人もじわじわ増加中なんですよ。



「山師」と「空師」との違い


枝の多い木の特殊伐採

林業関係で「山師」と呼ばれる職業があります。

山師は空師とどこが違うのでしょうか。


林業においての「山師」は、広い意味では「山林の伐採請負人」という意味で使われます。


実際に作業をする人、というよりは、価値のある木を見積りして買い取る人とか、

資産になりそうな山を探して持ち主に買い取り交渉するとか、そんな意味合いで使われてきたことの方が多いかもしれません。


ですから、イメージとしては「山師」(事業主)から頼まれた仕事を下請けで行うのが「空師」(作業員)という図式になるでしょうか。


まあ、現代ではあまり当てはまらないかな・・・。


(鉱山での鉱脈探しや石採取、砂採取の職業でも、専門の技師を「山師」と呼びます。)


(「一攫千金を夢見て金鉱探しをする山師」から派生してギャンブラーや詐欺師のことも「山師」と呼ぶことがあります・・・!)


現代の「山師」のカッコいい林業に注目

むしろ現代の「山師」は、「山を育てる人」の意味で用いられるようになってきました。


森林全体の健康や未来を見据えたメンテナンスを意識しながら木を切る、木を植える、山全体のことを把握している職人です。


一般的な林業の企業に雇われずに、個人で独立開業している技術者さんなどが自ら「山師」と名乗っているケースもあります。

ちょっとカッコいいですよね。


日本の林業人口は減っていると言われて久しいですが、実は若手の職人たちも起業して頑張っています!

恐縮ながら弊社の空師・三浦もその一人であります・・・!


「山師」の仕事の中に「空師」の仕事があるのだけど

・・・話を戻しますが、現代の「山師」と「空師」の違いは?


現代の「山師」の仕事はいわゆる「林業」そのものと考えて差し支えないでしょう。


森林間伐、植林、伐根から樹木保全、樹木治療、さらに原木販売や製材に至るまで、内容は多岐にわたります。

その中から事業者ごとに異なる得意分野で手腕を発揮しているわけです。


ですから、現代の「空師」の仕事は「山師」の仕事を行う中での一つの専門技術、ということになりますね。


・・・あれ?昔も今も「山師」に使われる立場は変わらない?!

いえいえ、そんなことはありません。


実は「空師」は「庭師」や「アーボリスト」という職業とも近いものがあります。

このお話は機会を見てまた記事にしますね。


まとめ


「空師(そらし)」とは、日本古来からの技術職で、非常に高い木に登って伐採作業をする人のことです。

「山師」との違いについてもご紹介しました。


ちなみに、弊社では空師として高さ10m以上の高木の処理を専門に承っています。

このブログではこれまで行った様々な伐採事例を紹介中ですので、合わせて参考にしていただけると幸いです。


お問い合わせ・お見積り依頼はお気軽にどうぞ。道内どこでもお見積りできます。

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