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北海道の特殊伐採チーム「TREESERVICE空師.ngo(ツリーサービス ソラシンゴ)」です。主に10m以上の高木・大木の伐採をお引き受けしています。
弊社の空師三浦は、常に2,3種のチェーンソーを使い分けながら作業します。
この記事では三浦愛用のチェーンソーについてご紹介します。
チェーンソーを空師が使い分ける理由
チェーンソーの使い分けが必要なのは、簡単に言えば樹木には大小さまざまな様子の枝があるからです。
混み合った枝の中では大きなチェーンソーは取り回しにくい。
けれども太い主幹を切るときにはコンパクトチェーンソーでは無理。
だから状況に応じた大きさやパワーの使い分けをしたいところだけれど、空師の場合は木の上にたくさんの道具は持っていけません。
大きいパワフルなチェーンソーで細い枝をたくさん切ることももちろん可能ですが、大きくて重たい分、体力の消耗が激しくなります。
しかしチェーンソーを入れ替えるときには、地上班に声をかけてロープにつないで上げ下ろししなくてはいけません。そうすると時間も手間もかかってしまうのですよね。
この手間をかけても切りやすさをとるか、切りにくくても手持ちのチェーンソーのままやるか、どちらが効率よいのかはその時々です。
特殊伐採を手掛ける空師仲間内でもいろいろなやり方があって、自分に合った道具ひとつでガンガン切っていくタイプの人もいます。
<空師三浦のコメント>
林業時代に初めて買ったチェーンソーがゼノアでした。ハスクとかスチールとかいろいろあるけど,一つのメーカーでそろえた方が,構造も分かりやすいしパーツも使いまわせる等メンテナンス性のメリットがありますね。だから以前はゼノアでそろえてました。
今使っているのは、50㏄エンジンのゼノアg5001と、40㏄のゼノアg4200。
これは幹の切断などかなりパワーが必要なとき用と、それ以外で使い分けています。
そして枝はらいには小型機のSTIHL(スチール) ms150TC-Eが軽くて便利。
この小型機のサブとしてバッテリー式のマキタのを持っていきます。
以前は小型機としてゼノアのこがる君を使っていたんですけどね。
今,スチールの小型機を使っているのはちょっと…気分転換というか…失敗だったかなぁ
ゼノアのこがる君,気に入ってたのに手放しちゃった。
スチールが使いにくいわけではないんですが、ちょっと後悔してます。
メインのチェーンソーはZENOAH G4211EZ
三浦がメインで使っているのはZENOAH(ゼノア) G4211EZ。
日本が誇るチェーンソーメーカー・ゼノアの中型機です。
新しい機種も出ていますけど、同業の方はかなりの確率で使っている気がします。
<空師三浦のコメント>
ゼノアG4211は排気量40.1あるのでオールラウンドに使えますね。
枝打ちから断幹,地面におりてからの片付けなどいろんな場面で活躍しています。
なんだかんだでもう10年以上使ってるかな。
もともと壊れてバラバラだった2台から組み上げた機種。もう結構おじいちゃんなんだけど,今も現役です。一台とじっくり付き合うと音とか癖がわかるので大事にしていますね。
ゼノアG4211の音はこんな感じ。動画で聞いてみてください。
パワーが必要なところではZENOAH G5001
特にパワーが必要な時にはZENOAH G5001に持ち替えて作業します。
<空師三浦のコメント>
ゼノアg5001は主に断幹の時に使用。50CCエンジンなのでパワーが必要な時が出番です。
パワーが上がるメリットは切断スピードというより,長いチェーンソーバーを取り付けられるところにありますね。
この写真のように,幹が太い時には一方から切り込みを入れたのではチェーンソーバーが届きません。体勢を変えながら木の反対側までグルっと回り込む必要があります。
この時の腹筋と背筋の負荷が半端ない。上から吊り下げられているときと胴綱とスパイクで踏ん張っている時では体にかかる負担がずいぶん違います。
長いチェーンソーバーを取り付けられれば,これをしないで済むのでずいぶん楽なんです。
長いバーとそれを可能にする大きな排気量,G5001頼れる相棒です。
最近は結構,ご機嫌ななめでエンジンがなかなかかからないことも。近々,フルメンテの予定です。
枝打ちは超小型STIHLで
三浦のもうひとつの愛用機はSTIHL(スチール) ms150TC-E(写真下)です。
超コンパクト、トップハンドル型で重さは2.6kg。
平均的なチェーンソーの重さが4kg以上あるのに比べて本当に軽い。
そして小さくてもチェーンブレーキがついているのがポイントです。
あとはエルゴスタートなのですぐエンジンがかかる。
音はさすがにエンジンチェーンソーなのでまあまあしますが、小型だからおとなしめです。
このチェーンソーで切っている動画がこちら。
エンジンの掛かり出しが早いのがわかると思います。
三浦は大抵いつもこのSTIHL ms150を樹上作業の開始時に持って上がります。
これで枝を払っていくと次第に太い枝の姿がはっきり見えるので、木の形を再確認。
そこからゼノアG4211に入替して作業を進めていきます。
<空師三浦のコメント>
小型機は枝打ちメインです。特に大事なのはエンジンの始動性。
どの機種でもいえることだけど,木の上でスターターロープを力いっぱい引っ張るのはすごく大変です。足場も悪いし,バランスを崩したりすることもあります。
小型機は頻繁に使う分,エンジンのスタートとストップがしやすいかどうかをいつも気にかけてます。
今使っているスチールms150もエンジンスタートが早くて助かりますね。
というわけで軽くて可愛いSTIHL ms150ですが、先日はこんなことがありました。
北海道栗山町での作業日報をご覧ください。
この日の地上班だったYさんが記録してくれました。臨場感があるのでほぼそのまま掲載しますね。
【3月18日作業日誌】 「空師三浦踏んだり蹴ったりの日」
天候は晴れ、風もなく最高の作業日和
作業内容はトドマツ15mクラス5本の伐採、枝も多くある
施主様、台風による被害を憂慮され、家に近いトドマツの伐採を希望される
家と立木との距離は2m弱、立木の下には灯油タンクもあり、近くには農業ハウスもある
落下物には細心の注意が必要な現場である
雪解けの影響で足元も非常にぬかるんでいる
朝のミーティングの後、輪になり気合をいれ作業に取りかかろうとしたその時、事件発生
クライマー三浦真悟氏、ギックリ腰発症
原因は愛機STIHL小型機を持ち上げようとしたため、若干2Kgの愛機
作業中止も危ぶまれたが、ハーネスを二人がかりで取り付け立木へと向かう三浦真悟氏
地面に立っているよりも木の上の方が楽!というが、表情に笑顔は消えていた
まっすぐに伸びるトドマツは登り始めると大きく揺れる
若干の湿地帯の影響だろう、根がかなり弱い模様
その状況のもとでも次々と枝を落としていく
作業が進み始めたその時、またしてもインシデント発生
真悟氏が作業中断のコールと共に木の上から急降下してくる
原因はおなかの急降下
本人曰く「踏んだり蹴ったりだよ、今日は」
そんな中でも木から木へ、縦横無尽に動く姿はさすが空師!
無駄のない移動によって見る見るうちに伐採が進んでいく
回を重ねるごとに地上班二人とも息の合った作業となる
天候にも恵まれ5本の枝払いがほぼ終わり、2本の伐採も完了
3本の伐採を残し、作業終了
Yさんの日誌、おもしろい!
ぎっくり腰というのは必ずしも重いものを持った時に起きるわけではないですね。
疲労がたまっているときなどに不意に起きるのが困った症状です。
小型STIHLでも侮れません。
災難でしたが無事終わりましたね。お疲れさまでした。
サブ機バッテリー式マキタのチェーンソーは音が静か
三浦が予備機として持ち歩いているマキタのバッテリー式チェーンソーがあります。
これのいいところは、音が静かなところ。
バッテリー式だともちろんパワーは足りないのですが、住宅街などでの作業では一部これを使うとだいぶ騒音が少ないので、あえてこれにしているという造園屋さんもいます。
<空師三浦のコメント>
寒い冬などスチールの小型機がご機嫌斜めになることがあり,そういう時のために持っていると安心です。
エンジン機とはパワーが違うのであまり出番はないですが、スイッチ一つで動いてくれるので助かりますね。
どちらかというとうちの奥さんが現場に来るときに使っているほうが多いかな。枝の片付け等には十分使えますし女性でも使いこなせる手軽さがあります。
マキタで枝打ち中の動画を撮っておいたので音を聞いてみてください。
木の葉によって音が吸収されているせいもありますが、どこで切っているの?というくらい静かですよ。
おわりに
今回は空師三浦が愛用のチェーンソーについてご紹介しました。
作業のしやすさはやはり道具にかかっています。
でも道具をどう使いこなすかも効率化には大事ですね。
弊社では、効率的な作業スピードに加え安全重視で施行するために日々工夫しています。
特殊伐採のご依頼、お待ちしております。
このブログではこれまで行った様々な伐採事例を紹介中ですので、合わせて参考にしていただけると幸いです。
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